「がんばるしかない人生」を終わらせる、自己信頼メソッド

「もっと、がんばらなきゃ」

そう思って、ここまで生きてきた人は少なくありません。

仕事も、家事も、人間関係も。
つらいときほど踏ん張って、迷ったときほど自分を奮い立たせる。

誰かに頼る前に、自分でなんとかする。
うまくいかなければ、「私の努力が足りないんだ」と、さらにがんばる。

そうやって乗り越えてきた経験があるからこそ、いつしか人生そのものが、

「がんばるしかない」

になってしまうことがあります。

けれど、本当に必要なのは、もっとがんばれる自分になることでしょうか。

私は、そうではないと考えています。

必要なのは、

「がんばるしかない人生」を終わらせること。

その鍵になるのが、自己信頼です。

「がんばる」の奥にあるもの

がんばること自体が悪いわけではありません。

夢中になって何かに取り組むこともある。
大切なもののために力を尽くすこともある。

問題なのは、

「がんばりたい」ではなく、
「がんばらなければダメになる」

という感覚に追い立てられているときです。

失敗したらどうしよう。
嫌われたらどうしよう。
期待に応えられなかったらどうしよう。
立ち止まったら、置いていかれるかもしれない。

だから、がんばる。

この「がんばる」は、自分への信頼から生まれているというより、自分への不安から生まれています。

「私なら大丈夫」と思えないから、努力で自分を支え続ける。

すると、何かを達成しても安心できません。

ひとつ山を越えれば、次の山が見える。
褒められても、「次も期待に応えなくちゃ」と思う。
休んでいても、「こんなことをしていていいのかな」と落ち着かない。

これでは、人生から「がんばる」がなくなりません。

自己信頼は、「自信」とは少し違う

自己信頼というと、

「私はできる」
「私なら成功する」

と、自分を強く信じることだと思われるかもしれません。

でも、私が大切にしている自己信頼は、少し違います。

できても、できなくても、私は私を見捨てない。

それが自己信頼です。

失敗しても、その自分を責め続けない。
迷っても、自分の感覚を無視しない。
疲れたら、「まだやれる」と追い立てるのではなく、疲れている自分の声を聞く。

そして、

「私は、本当はどうしたい?」

と自分に尋ねられること。

正解を当てる力ではありません。

自分と一緒に生きていく力です。

自分を信頼できないと、正解を外に探し続ける

自分への信頼が弱くなると、人は「正解」を外に探すようになります。

どうすれば認めてもらえる?
どうすれば嫌われない?
どうすれば失敗しない?
どうすれば幸せになれる?

もちろん、人の意見を聞くことは大切です。

でも、最後の決定権まで他人に渡してしまうと、だんだん自分がわからなくなります。

「普通はこうだから」
「みんながそうしているから」
「あの人がそう言ったから」

そうやって選んだ人生がうまくいかなくなると、また別の正解を探す。

そして、正解らしきものを見つけたら、それを実現するために必死にがんばる。

ここにも、

「がんばるしかない人生」

が生まれる仕組みがあります。

自己信頼は、小さなところから取り戻せる

では、どうすれば自分を信頼できるようになるのでしょう。

いきなり、

「今日から自分を信じよう」

と思っても、なかなかできません。

自己信頼は、気合いでつくるものではないからです。

大切なのは、日常の中で自分との約束を少しずつ取り戻すことです。

「本当は嫌だった」

そう感じたなら、その気持ちをなかったことにしない。

「今日は疲れた」

そう感じたなら、すぐに「でも、やらなきゃ」で打ち消さない。

「私はこっちが好き」

そう思ったなら、誰かの評価より先に、その感覚を受け取ってみる。

つまり、

自分の内側で起きていることを、自分自身がちゃんと聞いてあげる。

そこから自己信頼は育っていきます。

「正しい選択」より、「自分を裏切らない選択」

人生には、選んでみなければわからないことがたくさんあります。

だから、すべての選択を正解にすることはできません。

自己信頼が育ってくると、

「絶対に間違えない選択をしよう」

ではなく、

「今の私は、こちらを選びたい」

と決められるようになります。

そして、もし違ったら、また選び直せばいい。

転んだら、自分を責めるのではなく、自分を起こせばいい。

わからなくなったら、また自分に聞けばいい。

この感覚があると、人生は少しずつ変わっていきます。

なぜなら、

「失敗しない私」を信じる必要がなくなるから。

何があっても、自分のところへ戻ってこられる私。

その自分を信じられるようになるからです。

「がんばらない人」になる必要はない

自己信頼メソッドが目指しているのは、何もしなくてもいい人生でも、努力をしない人生でもありません。

がんばりたいときには、思いきりがんばればいい。

挑戦したければ、挑戦すればいい。

ただ、

不安だからがんばる。
認めてもらうためにがんばる。
自分には価値がない気がするからがんばる。
止まったら全部ダメになりそうだからがんばる。

そんなふうに、自分を追い立て続けなくても生きられる自分になる。

そのために、自己信頼を育てていきます。

「がんばるしかない」から、「私は選べる」へ

これまで、がんばることで人生を乗り越えてきたのなら、その力まで否定する必要はありません。

がんばってきた自分も、自分です。

ただ、これからもずっと、同じ方法だけで生きていく必要はありません。

がんばることもできる。
休むこともできる。
人に頼ることもできる。
やめることもできる。
もう一度始めることもできる。

そして、自分で選んだあとに、

「大丈夫。私は私と一緒にいる」

と思えること。

自己信頼とは、人生を完璧にコントロールする力ではありません。

何が起きても、自分を置き去りにしない力です。

だから私は、

「がんばるしかない人生」を終わらせる。

そのための方法として、自己信頼を伝えています。

「もっとがんばれる私」になるのではなく、
「もう、自分を追い立てなくても大丈夫」と思える私へ。

人生の主導権を、少しずつ自分の手に戻していく。

それが、自己信頼メソッドです。